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『あら!菜緒ちゃんじゃない!』
買い物した袋をごっそり持って現れたのは、翔太ママ。
『あ!こんにちは♪』
翔太ママは嬉しそうに私に近づいて来た。
『何々何~?もしかしてうちの家遊びに来たとか!?』
『え!?いや、違います。』
『何、遠慮してんの!ほら、上がって!!』
私は翔太ママに無理矢理、翔太ん家に入らされた。
ガチャ
『汚いけど、ゆっくりして行ってね~♪』
翔太ママはごきげんそうにドアを開けた。
『あ、あの…!!』
「おい、ババア。何勝手に上げてんだよ。」
私と翔太の声も虚しく、翔太ママはお茶を入れ始めた。
『お茶入れたら持って行くから翔太の部屋で待ってて♪』
『……』
…どうすればいいの?
これはチャンスだけど…翔太が困るだろうし。
チラッと翔太を見ると目があった。
ドキッ
…な、何ドキドキしてんの!私は!!
「…来い。」
『え?』
「俺の部屋。」
翔太は諦めたように私を、自分の部屋へ案内した。
その様子を見ながらニヤリと笑っている人物、翔太ママがいたことを私達は知らなかった。
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