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「それにもし誘拐じゃなくても、神谷さん腰が…」
「わ゙ーーーーーー!!!!バカッ言うなよこの変態!!!」
小野さんが神谷さんの地雷を踏んだらしい。
真っ赤な顔した神谷さんにげしげしと蹴られている。
が、そんな時でも小野さんは満面の笑みだ。
つーかそんな事言ってもパジャマから覗く首筋に付いた赤い印が見え見えの時点で今さらだと思うのだが……
…言ったら殺されるから黙っとこ。うん。
不覚にもこの時少し思ったのは
「俺…杉田でまだよかったかも…(ボソッ)」
…普段なら絶対考えないけどな…聞こえない位小さく小さく、虫の息くらいの音量で囁いた。のに
「なっ//////!!中村ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
最悪な事にこのバカの耳には届いていたらしい。
後ろから抱き着いてきやがったので顔面パンチをお見舞いしてやった。
バターン!!という音を聞いてから後ろを振り返れば、杉田が痙攣しながら倒れていた。
「っ…外で抱き着くなって何度言ったら分かるんだこのバカ…」
「ワォ!また派手にやったねー中村くん」
「アンタの比じゃねーよ」
「僕はまだ可愛いげがあるもーん♪」
「自分で言うんすかそれ…」
「むっ…なぁに?僕と勝負する気?」
「朝からってのはノリ気じゃないですけどね…」
こうして俺とドS魔神との対決の火花が散り始めた時、
『あ、おはようございます』
無駄にいい重低音ボイスが廊下に響いた。
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