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…え?
「(何だそれだけの事かぁ~)」
まぁ中村らしいといえば中村らしいが…
「(それだけって何だそれだけって!いいからさっさと見せやがれ!)」
「(あぁもちろ…)」
もちろん!中村のためならいくらでも見せてやる!と言おうとした矢先、俺はある作戦を思いついた。
…うまくいけば…もっと可愛い中村を……
「(待て中村。今授業中で俺もノートとってるから終わっ…)」
“キーンコーンカーンクォーン”
「はーいじゃあ今日はここまでー」
作戦その1.少し時間を置いて中村を焦らす
失敗
「さぁとっとと見せろ」
中村がずいっと手を出してきた。
くっ…ま、まだだ!まだ作戦2が残っている!!
作戦その2.中村に“おねだり”をさせる
「中村、それが人に物を頼む態度かなぁ?」
「…あ゙ぁ?」
「見せてほしくば『杉田ぁ、俺にノート見せて?お願い∨∨』…と言ってみろォォォォ!!!!」
三秒で瞬殺されました。
作戦その2.中村に“おねだり”をさせる
失敗
「バカだなテメー。俺がそんな事言う訳ないだろ」
中村が俺から奪ったノートをひらひらさせている。
「だって…だって…中村の可愛い姿が見たかったんだもん…」
そう…俺はいつもと違う顔の中村が見たかった…
なのに…頭を教科書のカドで叩くなんてあんまりだ…
その言葉を言った後、中村はそっぽを向いてしまった。
「な…中村?」
「……かよ………」
「え?」
「……いつもの俺は可愛いくないのかよ……」
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