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~Side N~
…あ……何かホワホワする…
暖かくて優しくて…ちょうど人肌……
…………ん?人肌?
「ふぁっ!?」
ゴッ!!
「がっ!!」
俺はガバッ!と目が覚めた…てか電車中で寝てたんか俺は……恥ずかし…
………がっ……?
「お゙…お゙ぎまじだが…」
ハッと気付いて目線を少し上にすると、さっきの人が鼻を押さえながら必死で笑いかけてきた。
「ほっほんとすいませ…ってうわぁぁぁぁぁぁ!!!!」
バキッ!
「げふぅ!!」
俺は彼の腹を思いっきり殴ってしまった。
何故だって?
そりゃ誰だって抱きしめられてたらびっくりするだろ…
(あ…ヤベ!)
と思ったときには既に遅し…彼は白目をむいていた。
「ほ…ホントすみません……」
「いえ気にしないで下さい!俺は全然平気ですんで!鍛えてますから!」
「あ、降りるはずの駅とか逃したりは…」
「それも全ッ然大丈夫です!俺●野で降りるんで!」
「あ、僕もなんですよ」
「ああああなたもですか!?奇遇ですねこれまた!」
「ぇ…えぇ」
…何なんだコイ…この人。無駄にテンションが高いというか何つーか…若干ついていけない。
しかも俺もどーした。何『僕』とか言って
「あ、そーいえば助けて頂いたのにお名前聞いてませんでしたよね?」
「え!おっおおおおれの名前ですか!?」
「他に誰がいるんですか…」
「おっ俺!杉田智哉って言います!10月11日生まれのてんびん座!青春まっさかりの14才です!!」
「ぁ、ご…ご丁寧にども…」
…やっぱコイツおかしい…てアレ?
「ぉ…俺と同い年?」
「あ!やっぱりそうでしたか!」
「てっきり年上だとばかり…」
「あーよく言われるんですよねー老けてんのかなぁ?」
「いや、雰囲気が大人っぽいから…」
「えへへそうですかぁ~?あ!そーいえば貴方は!」
「へ?」
「貴方の名前!」
「あぁ。俺、中村悠斗っていいます」
「中村悠斗…いい名前ですね!」
「ぁ…どうも…」
「あっあのっ!せっかくだしお話しません!?それに同い年だしタメ口で!」
「べ…別にいいけど…」
「マジで!?よっしゃ!!」
笑顔で喜ぶもんだから、俺もなんだかつられて笑顔になってしまった…
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