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圭の車に乗り込み、胸騒ぎを押さえていた。 『あ゛ー!!』 私は声にならないような声を上げた。 『なにっ?(笑)』 『ちょー緊張するぅ!!』 黙っていられなかった。 俯いてドキドキしていた。 『落ち着けりな!(笑)俺まで叫びたくなる。』 圭は笑った。 緊張がほぐれていく。 圭は運転中に左手を差し延べた。 『頑張ろっ☆』 私は手を握り、答えた。 『頑張るっ☆』 『パパとママ頑張るかんな~みてろよぉ?』 圭は私のお腹を見て言った。 赤ちゃんに聞こえるように。 そう愛する命のために、許しを得る。 いずれおばあちゃん、おじいちゃんになる人に、我が子を愛してほしいとお願いする。 人並みの環境で誕生を迎えてあげたい。 私にはできなかった経験をさせてあげたいと思っていた。
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