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『どしたん?ケーキ気持ち悪い?』
圭はぼーっとしていた私に声をかけた。
『そんなことないよっ。いただきますっ!』
私は咄嗟に皿を手にとった瞬間、紅茶のカップが手にかかり、テーブルの上に転がってしまった。
熱い紅茶は勢いよく零れてしまい、絨毯を濡らした。
『ごめんなさい!!』
私は慌てて手持ちのハンドタオルで拭いた。
『いいのよ、いいのよ。気にしないで。火傷しなかった?』
おばさんはそう言って絨毯に零れた紅茶を布巾で拭っていた。
『大丈夫です。ごめんなさい…』
おはさんの対応にびっくりした。
圭のお母さんて優しい。
いつのまにか大好きになっていた。
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