パターン1

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 三人は、急いで病室に向かう。 「少しでも、可能性があるなら、手術するべきだと思うか?」 父は、手術するかどうかを彼女に委ねようとした。 「はい! 助かるって信じてますから」 不意の質問にも関わらず、彼女は力強く応えた。  「それにしても、どうして異変に気付けたんだ?」 「ナースコールが鳴ったの」 普段なら、苦しくなればなるほど逆に助けを呼ばない。 「あの耕太が、苦しそうに「助けて」って」 涙ぐむ母。 「どういう事ですか?」 彼女の問いに父が答えた。 「耕太は、意識がない時や意識が薄れてる時だけは、誰にでもホントの事を言えるんだ」 「じゃぁ・・・」 それ以上は、怖くて口に出せなかった。
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