パターン1

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 「耕太!」 「大丈夫か!?」 母と父が僕の手を握る。 「もしかしたら・・もう・・・。 今のうちに・・言わなきゃ。 今までありがとう」 僕の言葉で話せる今のうちに・・・。  「何、バカな事言ってんの!」 「母さん、泣かないでよ」 父は決心した。 「これから、手術を受けよう。 な~に、簡単な手術だ。 すぐに良くなる」 「香菜恵さんに・・会いたいな」 父は母に目配せする。 母も僕の願いならと彼女を部屋に招き入れた。  「耕太さん!」 「来て・・くれてたんです・ね」 その時初めて、僕は心からの笑顔になれた気がする。 もう少し早くこうなれてたらな・・・。 「少しだけ・・二人にさせて・くれる?」 「分かった」 「ですが、長谷部さん・・・」 「耕太に少しの時間を下さい」 父が、母と医師らを連れ部屋を出た。
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