a Father 神父

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  ガタガタと車輪が小石を乗り上げるたびに、ボロい荷車は揺れに揺れた。 あんまりに揺れるんで酔うんじゃないかと思ってさ、藁の上にでも乗ってクッションのかわりにしようかと思ったが、ノミが跳ねたんでやめたよ。 せっかく新品におろした聖服を、ノミなんかの住家に提供してやるのはおしい。 いくらボクが神父だっていっても、そこまでの御慈悲はしてやれないよなぁ。    
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