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「なんです?」
「うふふ、実はねーこの教会。ちょっとした村の幽霊屋敷でもあってね。夜になると、ホラ。あそこの真っ暗な窓に赤い目玉がポツポツと浮かんで!こっちを見てるのよー、おそろしゃあぁぁ!」
「…へぇ。」
若女将は、両手を下げて恨めしそーうに恐ろしさをアピールしていたな。
しかし、それは東洋の島国なんかに伝わるゴーストで、この国にそういうのはいない。
ボクは馬鹿だけど、怪物の勉強だけはちゃんとして来てるからさぁ、あんまり驚けないんだな。
ホントはここで驚いてやるのが付き合いってモンなんだろうけど、彼女が舌まで出して必死に表現しようとしてるのが、可愛らしいを通り越して可笑しくってさぁ。
小憎たらしい嫌みを言われた腹いせもあって、「へっ」と鼻で笑ってやったんだよ。
そしたら腹を殴られた。
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