a Father 神父

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しかし大聖堂のお偉いさん方も、薄情な奴らでさ。 ボク一人やめようが、気にもしないでどうせ今日もアーメン、それアーメンで毎日の生活費を稼いでるんだろう。 人としては当然かもしらんが、アンタら神父なんだってあくまでもボクにそう言い張るんならさぁ、せめてボクに神のお恵みとやらをくれよ。 ちょっとした生活費をさぁ。 ところが奴らは、ボクに見送りの言葉どころか、葛藤を飛ばすという野次なんかよりもっと醜い選択をしやがってね。 本当に聖者かよ。 あの時は気まずかったなあ。疎外されてるみたいで、クラブ活動を辞めた中学生が、以前の仲間と接する時くらい気まずいんだよ。 逆に辞めてやって清々した気分でもあるけどね。 よし、ここらでやめよう。 昔くさい話は、話し出すと止まらないからな。 牛の話だけで十分だ。    
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