~黄昏、日を経る時あれど、我に文或るは誰そ彼れと思ふ~

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  そんな思索を遮るように、また携帯が鳴った。 さっきと同じ、やたら耳に付くメロディの着信音。   明るい曲調が、今の自分には腹立たしかった。   ♪~~~~♪~~   携帯を開こうとはせず、プライベートウィンドウからメールの主を確認した。   「…緋純(ヒズミ)さんからか…。珍しく帰ってるんだ…」   神楽はメールの内容を見ずに、携帯をしまった。     ………もう一度空を見た。 赤く燃えた太陽が海に沈み込んで冷たく染まっていく。 神楽は暗い気持ちを振り払うように一度だけ大きく伸びをした。   「よしっ!明日は打ち上げだし、今日中に課題終わらせとくか!」     そう言うと家に帰るべく歩きだした。
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