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「ぁあアあアああアあぁぁああアあアあぁアあアああアあぁアああぁアああぁあああアあぁあアぁあぁああぁアぁあアアあぁアアァァぁアぁァあぁあアあアあアああアあぁぁアぁアぁああぁアアあアああぁあぁアアアあああアぁあぁァぁァッッッっっっ!!!!」
緋純は壊れたかのように断末魔だけを繰り返す。
否、ようにではない。
それを言うなら『もう壊れていた』のだ。
悪化したにすぎない。
「あっ、アぁっ!!うるさい!黙れ黙れ黙れっ!!」
ナイフに力が戻る。
「気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い」
緋純の左手が神楽を捕らえた。
神楽は何の反応も見せない。
ダラリと投げ出した手はまるで只の肉塊。
「やめてください、おばさん!」
君信の手が緋純の手を引き剥がしにかかる。
「邪魔だぁっ!!!」
神楽の身体ごと君信を壁にぶち当てる。
脆く崩れ落ちる。
―つまらない―
「さぁ、神楽…………?」
そこで気が付いた。
動かない。冷たい。
血に塗れた体。
―つまらない―
もう動かない。
二度と動かない。
もう、…………二度と。
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