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『彼ら』が属する惑星連合なる物は、ソル星系の惑星国家による最高機関である。
表向きは各惑星の自治は認められていても、実際のところは惑星連合下での連邦国家的な色合いが強い。
そのために、和を乱すと見なされる様々な行為は惑連によって厳しく規制されている。
その惑連が公式文書に載せないまでも危険視している企業がある。それがMカンパニーだった。
Mカンパニーはマルス有数の巨大企業である。
いや、マルスのみならず、マルスの植民星であるフォボスやディモスをも経済的に支配していると言って過言ではない。
無論、巨大な企業であるMカンパニーは、万人に好意的に受け入れられているわけではなかった。
その商法はかなり強引であるのはもちろん、ここ数年の驚異的な成長は惑連で生産を禁止している恒星間兵器を生産しているからとの噂である。
事実、現在の代表取締役社長であるセオドア=プライスは、こと商売には貪欲な人物であり、『電卓から爆弾まで、売れるなら何でも造る』と言われている。
フォボスの独立紛争や、ルナに本拠地を置く反惑連テロ組織『イレギュラー・ブレイン』が不穏な動きを見せている今、兵器はいくらでも買い手がいる。
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