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夕暮れも近づく頃
父ちゃんは納屋から
リヤカーを出してきた
ジョンの身体を毛布で
くるむと麻袋に入れた
麻袋に入れられたジョンを
抱えリヤカーの荷台に乗せた
父ちゃんは
「ジョンを天国に連れて
行くから…」と言って
リヤカーを引いた
「僕も行く」と追い駆けようと
すると母ちゃんが
「お前はここで見送ってやるん
だよ」と
僕を抱いて引き止めた
ジョンとの別れは
こうして終わった
僕がもの心ついてジョンとの
記憶(思い出)は1年足らずで
終わった
僕が6歳の頃だった
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