第一章 さくら

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『北川さん、お疲れ様です』 とある雑居ビルに店舗として入っている、風俗店Mに京子とさくらはいた。 風俗店と言っても、マッサージなどを売りとしているエステ店だ。 30代後半の、少しがたいの良い、いかにも『おじさん』がM店の店長、北川だ。 北川とは、上司に当たるが京子が入社以来、可愛がって貰っている間柄だ。 『少し、見学させて貰ってもいいですか?』 さくらの不安げな様子を汲み取ったのか、北川とアイコンタクトで話す。 『うん、待合いと1号室空いてるよ』 北川がさくらににっこり笑いかけた。
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