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そうだ。鏡で自分の顔を見れば何か思い出すかもしれない。
俺は鏡を探した。
…鏡が見つからない。洗面所に行っても、鏡があったであろう場所には不自然なスペースが顔を覗かせているだけであった。
おかしい。普通の家には鏡の一つくらい必ず有る筈だ。
俺はどういう人間だったのだ?何か鏡を付けられない、もしくは見たくない事情があったのだろうか。
自分が怖い。もしかすれば俺は狂人だったのかもしれない。
同時にこの家も怖くなった。ここにいれば気が触れてしまうのじゃないかとも思った。
俺はたまらず外に飛び出した。夜だった。
家の周りは都会と言ってもいいくらいはビルが並んでいた。しかしそこまで乱雑している訳でなく、中規模の市街地といった風景だった。
どうやら俺の住むこの家はアパートらしい。横並びに扉が続いている。高さからいって、俺の部屋は三階くらいだろう。
それよりも、何故か気味の悪さを感じる夜だった。暗いが明るく、空の色彩は青黒かった。昼の空に、無理矢理夜空を張り付けたようだった。
選択肢
1⃣:俺は怖くなって部屋に戻った。
2⃣:俺は外を探索する事にした。
3⃣:俺は横の部屋の扉を叩いた。
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