赤い月

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揺れるカーテンの隙間から見える血色の瞳、絹糸のように輝く銀色の髪、自在にその大きさを変える朱の翼。   「ユーリ…」   ユーリは部屋に入ると、迷うこともなく僕のいるベッドまで歩み寄る。   ギシッ   体重をかけられたベッドが軋む。     日に焼けることのない白い指先が延びてきて、僕のきつく巻かれた首筋の包帯をなぞる。   その指の動きに、僕の体はピクンっと反応する。   「…怖いか?」   吸血する前に必ず聞く言葉。   正直怖い。 でも… 「怖くなんかないヨ~」   いつもの口調でおどけてみせる。   だって知られちゃいけない   僕がユーリを好きなこと。 好きだから吸血の恐怖に耐えられていること…
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