18人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
揺れるカーテンの隙間から見える血色の瞳、絹糸のように輝く銀色の髪、自在にその大きさを変える朱の翼。
「ユーリ…」
ユーリは部屋に入ると、迷うこともなく僕のいるベッドまで歩み寄る。
ギシッ
体重をかけられたベッドが軋む。
日に焼けることのない白い指先が延びてきて、僕のきつく巻かれた首筋の包帯をなぞる。
その指の動きに、僕の体はピクンっと反応する。
「…怖いか?」
吸血する前に必ず聞く言葉。
正直怖い。
でも…
「怖くなんかないヨ~」
いつもの口調でおどけてみせる。
だって知られちゃいけない
僕がユーリを好きなこと。
好きだから吸血の恐怖に耐えられていること…
最初のコメントを投稿しよう!