狂い咲きの月

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「お前たち…何故ここに…」   ユーリの声が震えている。 見ればまだ牙や顎に僕の血がこびり付いている。 僕も僕でいつもきっちり巻いている包帯が、首筋を中心にほどけ、下の青い肌が露わになり、そこには二つの傷口がきれいに並んでいた。   「夕飯…出来たのに…戻ってこないから…探してたんっすけど…なに…やってたんっすか…?」   アッシュの声も、怒りと動揺がまじり震えている。   「…見ればわかるだろう?血を…渇きを癒していただけだ。悪いか」   ユーリは開き直ったように僕の体を引き寄せる。   それを見てポエットは大粒の涙を瞳にためている。
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