リング

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『ねぇ幸先生…好き…』 加納 妃菜乃の初めての告白は5時間目、相手はいつも保健室のベッドで、仕事してるフリしてる保健医 澤崎 幸那… 左手にはプラチナのリングがはめていた。 私の告白に目を丸くしてベッドに座って固まってる(笑) 『妃菜ぁ熱あるか?』 『いたって健康~(笑)』 『俺結婚して二児のパパ分かる?』 『分かってる(笑)』 『しかもお前17俺33;;』 『知ってる(笑)』 『お前女子高生、俺一応学校の先生;;』 『保健医だけどね(笑)』 『先生と付き合いたいなら独身者あたれ;;;』 『やだ…幸先生がいいんだよ(笑)』 『いいんだよって;;俺はよかねぇよ;;』 『愛人は?』 『いらない;;;』 『ケチ;;;』 『そういう問題じゃなくてっ;;』 『だってホントに好きになっちゃったんだもん;;』 『熱烈な告白ありがとう;;でも奥さん裏切る気無いわけよ;;』 『離婚してくれなんて頼んでないよ…ただ学校に居る時間私に頂戴って言ってるの;;;』 『馬鹿だろ;;;って成績は良いらしいな(笑)』 『教科書見りゃ点数取れるさ(笑)じゃなくてっ好きって;;』 『だからぁ好きって言われても既婚者だから無理って;;』 『じゃあ今日はこれで引き下がるよ…』 『お~下がれさ…が…;;;』 『またね(笑)』 白衣掴んでキスして保健室を出た。 サラッとした唇の感触がまだ残ってる… 『美味しいキスってねぇ(笑)』 唇舐めて教室に戻る私は諦める気になんてなれなくて…
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