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収録は無事進められていたかのように見えた。
なのに。
突如としてものすごい爆発音がした。振動もあって、会場はパニックになった。
警備員はマニュアル通り出演者を誘導したが、Oさんは他の出演者を守りながら私とアイコンタクトを交わした。それは、部下として、警察官として私に働けという合図だった。
でも、私はすぐに動かずにタイミングを待った。指揮系統ってものがあるし、身分を説明してると会場のパニックを抑え切れなくなるからだ。
でも、ある非常口から雪崩がおきそうになった時、私は飛び出した。
「ただ今状況を確認しております!慌てず一列にお並びください!」
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