第4章-乙女は辛いんです-

6/9
前へ
/447ページ
次へ
「じゃあ俺、朝ご飯…あ、もう昼か……昼ご飯作ってくるから」 「うん」 光が部屋を出て、1階へ降りて行った 腰と下腹部の痛みはさっきより痛くなくなった 痛みがあると、昨日の事がリアルに思い浮かぶ… 2人で過ごした幸せな時間… だから痛みがなくなってしまうのも少し寂しかった しばらくベッドの上でうつぶせになりながらボーッとしていると、部屋の扉が開いた 「真歩、おにぎり作ったよ…」 そう言って光はテーブルをベッドの方へ運んで持っていたお盆を置いた お盆の上には2枚のお皿と、その上にはおにぎりが2つずつ乗っていた 「おにぎりを三角形にするのって難しいな…」 と、私の向かいに座ってはにかんだ様に言う光… 三角形というかなんというか… 私にはこのおにぎりがモアイ像にしか見えません…
/447ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11707人が本棚に入れています
本棚に追加