〈変化〉

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そして迎えた卒業。 みんな泣いていたけど、私は泣けなかった。 それ程、思い入れがないから。泣ける方がすごい。 私は冷めている訳ではない。意外とロマンチックなのが好きだったりする。 小さい時から読書が好きだったし、小学校2年生の時は、『美女と野獣』を見て泣けるような子だった。 それに、小学生の時から文庫本を読んだりする子供だった。 漫画本は苦手。絵があるから面白くない。 世界が限定されるのが好きじゃなかった。文字だけの本は想像力が豊かになるし、自分自身の世界を創造できる。それが楽しかった。 卒業しても、みんな同じ中学。 次は簡単に別れは来ない。 そう、少しずつ思えてきた12才の冬。
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