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〈新展〉
そしてまた春が訪れ、私は中学生になった。
龍平と過ごした、あの楽しかった日々から早4年が経ち、5年目に入ろうとしていた。
私の頭の中から、古い記憶は次々に無くなっていった。
でも、彼の笑顔、彼との思い出、彼のフルネームが私の頭から消えることは無かった。
好きな訳ではない。
ただ…
何故か気になる。
忘れられない。忘れてはいけない。
きっと私の体が、そう判断しただけ。
龍平…。そんな人もいたな。
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