君についた嘘

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    あの日、久しぶりの休みをもらった俺は、誰にも内緒でとある場所に出掛けた。       電車の窓から見える空は雲一つない綺麗な青空で洗濯日和とも言える。   (布団干してくればよかった‥)   流れる都会の景色を見つめながら浮かんだ主婦のような思考に口元が緩む。       電車に揺られること数時間、都心から少し離れた自然豊かな街に着いた俺は、街の空気や景色を楽しみながら携帯電話を片手に歩を進めた。       目的地、それは木々に囲まれた白い建物。白い建物の中心には樹齢数百歳の太く長い木があり、風に揺られヒラリヒラリと葉を落としていた。      
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