…a place in the sun…

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アーネストは、カリオペの主人であり、アテネの丘にある広大な城の主でもある。   今は、心地良い日の光りを浴びながら、テーブルに突っ伏し、カリオペの講義など、お構い無しと言わんばかりに、寝息を立てている。   今日は、雲一つ無い快晴。  その気持ち、わからなくはないんです。   カリオペは、自分が着ていたガウンをそっと主人にかけた。   この城の中庭には、色鮮やかな薔薇が、咲き誇っている。   薔薇の歴史を学んでいただく、良い機会だったというのに…。   カリオペは、溜め息混じりに、薔薇を眺めながら、紅茶を飲んでいた。   「…ぅわぁ!!………?」   奇声を上げながら、突然、目の前のアーネストが飛び起た。   意表をつかれたカリオペは、危うくティーカップを取り落としそうになる。   気を取り直し、アーネストからずり落ちたガウンを拾い上げる。   ふと主人を見つめると、未だ、驚きと恐怖が入り混じった顔で立ち尽くしていた。   「アーネスト様、お目覚めになられましたか?」   カリオペは、笑いを堪えながら、主人に座るように促した。
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