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「優しくしないで」
「え…」
「やめてよ…あたしの事好きじゃないんだから優しくしないでよ！ずるいよ。いつも…いつも諦めた頃に祐也は優しくする。あたしがどんなに好きかわからないくせに！…つっ…」
「…ごめん」
「嫌いなら優しくしないで」
「嫌いじゃない」
そう言って祐也は私の腕をひっぱりギュッと抱きしめてきた
また演技なの？
「いや！」
ばんと祐也の胸を押し抱き付いていた体を突き放す
悲しい顔の祐也
「…ごめ…っ…違うの…」
私何やってんだろう
そんな悲しい顔しないで
「そ…そうだよね。ごめん…俺先中入ってるね」
そう言ってあなたは私の横を通りすぎる
あの時と変わらない祐也の香水の香り
じわっと目の奥が熱くなり涙がポロポロと頬を伝った
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