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「え?なにもしてないの?」
「あぁ、むしろ男っぽく見せようと日々奮闘中だ」
『優!!遊ぼ!!』
この声には聞き覚えがあった。優の恋人の空上雪絵(そらがみ ゆきえ)である。
ドタドタと女らしさがまったくない足音が近付いてきて、唐突にドアが開けられた。
間違えた、壊された。
「うをぉぉぉい!!普通に開けて入って来いよ!!」
「エヘッ♪ごめんごめん♪」
彼女が雪絵、優よりは劣るけどクリクリしたつぶらな瞳が可愛さを引き立てる女の子。
「あれ?涙もいたんだ?」
「なんか可愛らしさを研究しに来たらしいぞ?」
「…ねぇ優?自覚がない女の子程恐いものはないよね?」
「まったくだ」
涙は会話の意味がわからず首をクリッと傾げる。この仕草だけで並の男なら『萌えぇぇぇ!!』的な発言をしながら襲って来そうなのだが…アブノーマルな性格で自覚がないのだ。
大切なことなので二回言いました。
「でもわかるよ涙ちゃん!!女って付き合うと少しでも彼を喜ばせようって必死になるんだよねぇ~」
「じゃあ雪絵が相談に乗ったらどうだ?女同士の方がいいと思うけど?」
優の何気ない一言により、雪絵のエロ魂に火が付いた。
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