第二章

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Hiroya's heart 「べ、別に何もありませんっ!」 嘘くさ。 今泣いてたくせに。 「………言えば?」 「は?裕也先輩に?」 つか、俺しかいないから。 「………そうだよ。」 すると神尾はゲッ、という顔した。 「えぇ~?言えって言われても、先輩喋らないじゃないですかぁ。」 だってめんどくせぇもん。 俺が楽しいと思うのはサッカーだけ。 あ、でも……アレも… 「……。」 俺が黙ってると……… ブチッ どこかで何かが切れる音がした。 「裕也先輩!もっと喋ったらどうですか!?」 俺は驚きながらも 「…………何で?」 「何で?じゃないでしょう!!先輩の言葉、短すぎて伝わりませんっ!」 「………そうなのか?」 俺は今まで、そんなこと気にしなかったからな。 「そうですよっ!!せめて、主語と述語を入れてくださいっ!!………あたしはこれで失礼しますっ。」 早姫は呆れて、帰っていった。 一人にされた裕也は…―‐
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