第一章

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「んー、…迷ったかなぁ」 部室を出て早30分。 あたしは今だに教室に着けないでいた 「地図だとここを右に行って、次のつきあたりを左に行くと………」 「教室!!じゃなーい!なんでたどり着けないの~」 とにかく、この赤羽学園は広い。 スポーツも凄いが、何より、お金持ちも多く、クラスは学力別(あとは家柄とかも考慮されてるとか) Sクラスから、A、B、となっている。 あたしはSクラス。 赤羽学園に一般で受かるためにどれだけ勉強したか…! じゃなくて! 「教室どこなのー!?」 と、廊下をうろうろしていたら、前方に人影を発見した 「あの人に聞こう!すみませーん!」 早姫はその人影を追い掛ける 「あ、あのっ!わっ!」 早姫は何もないところで躓き、こけた ………ように見えた 「…いった~…くない?あれ、こけてない!?何で??」 しかし視界いっぱいに廊下の白が映る。なんとなくお腹に圧迫感と温もりを感じる。 「…………うるさい。」 前方を歩いていたのは裕也先輩だった。こけそうになった早姫を腕で支えてくれたのだ。 「何で、裕也先輩が………あっ、助けてくれてありがとうございました。」 「……………ん。」 助けてもらっといて何だけど、この人は、文を知らないのかな? 主語と述語を使って欲しい… と、思っている間に裕也先輩が歩きだした。 「あ!ちょ、待って下さい!!」
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