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「んー、…迷ったかなぁ」
部室を出て早30分。
あたしは今だに教室に着けないでいた
「地図だとここを右に行って、次のつきあたりを左に行くと………」
「教室!!じゃなーい!なんでたどり着けないの~」
とにかく、この赤羽学園は広い。
スポーツも凄いが、何より、お金持ちも多く、クラスは学力別(あとは家柄とかも考慮されてるとか)
Sクラスから、A、B、となっている。
あたしはSクラス。
赤羽学園に一般で受かるためにどれだけ勉強したか…!
じゃなくて!
「教室どこなのー!?」
と、廊下をうろうろしていたら、前方に人影を発見した
「あの人に聞こう!すみませーん!」
早姫はその人影を追い掛ける
「あ、あのっ!わっ!」
早姫は何もないところで躓き、こけた
………ように見えた
「…いった~…くない?あれ、こけてない!?何で??」
しかし視界いっぱいに廊下の白が映る。なんとなくお腹に圧迫感と温もりを感じる。
「…………うるさい。」
前方を歩いていたのは裕也先輩だった。こけそうになった早姫を腕で支えてくれたのだ。
「何で、裕也先輩が………あっ、助けてくれてありがとうございました。」
「……………ん。」
助けてもらっといて何だけど、この人は、文を知らないのかな?
主語と述語を使って欲しい…
と、思っている間に裕也先輩が歩きだした。
「あ!ちょ、待って下さい!!」
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