大事な事

3/6
前へ
/34ページ
次へ
病院へ到着し、すぐ部屋を確認した。ところが、受付から言われた言葉は 「その方は、今、霊安室で眠っておられます」 その時、上司の顔色が変わった。 霊安室へ向かうと、先に病院に来ていた社長が、涙を浮かべながら上司に話した 「即死だった。手の施しようがなかった」 と。上司は、失敗への怒りを忘れ、残念な気持ちが込み上げた。 上司は、霊安室に安らかに眠っている彼の顔を見つめた。彼との仕事を思い出していたに違いない。 そこへ、彼の家族も来た。社長と上司は初対面であった。家族に頭を下げ、社長と上司は霊安室を出た。その直後、家族の泣き叫ぶ声が響いた。 社長と上司はその叫び声を聞いてはいられなかった。そこへ、1人の女性がやって来た。どうやら、家族ではなさそうだ。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加