デビュー

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仕事を始めて2ヶ月目に入った。 9月に入り、少し涼しく感じるようになった。 そんなある日、彼の根性が認められたのか、仕事に対する熱意が勝ったのか、上司が切り離したのか、上司の手から離れ、別の仕事仲間と新たな現場へ。 いつもの自分らしさを出し、仕事に挑む彼。たまたま視察に来た社長の目に止まった物は…… 生き生きと仕事をこなす彼であった。社長は心配になり見に来たのだろうが、そんな心配は無用だった。 仕事が終り、事務所へ帰ると、社長から声を掛けられる 「仕事出来てるやん。今までの失敗は何やったん?」 彼は答えた 「今までは、上司との仕事で、毎日怒られる事しか頭になかった。だから、思うように体が動かなかったんです」 周りは、ただ、仕事が出来ないとしか見ていなかったが、実際は違った。怒られながらでも、確実に仕事を覚えていたのである。 上司と言う、緊張の糸が切れた今、彼は実力を発揮する事に成功した。 上司の手から離れた彼は、次々と仕事をこなしていった。
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