黒髪の少年

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「鳴き袋に爆薬を入れるだけ…案外簡単に出来るもんだな。さーて今度はこっちの番だぜっ!」   そう言うとケニーは腰にかけてあった剣を抜き、 飛び掛かりながら一撃浴びせ 着地と同時に切り上げ、更に縦切り、横切り、渾身の溜め切りを食らわせトドメに回転切りをお見舞いした。   イャンクックは目を覚ますも、あまりの連続攻撃に怯み情けない鳴き声とともにのけ反る。   「まだ終わってないわよ!」 しっかりと抱えられた銃から先程の散弾とは比べものにならない程の反動で弾が発射され、それは獲物の耳から脳の近くまで入り込むと、そのまま爆発した。 この弾は徹甲榴弾といい、普通の弾比べると一発の反動が大きいが、固い甲羅を貫き敵を内側から破壊することができる強力な弾である。   無惨にも頭部が半壊したイャンクックは 『ズダンッ』と大きな音を立てて地に倒れ、 そして動かなくなった。
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