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しばらくして ようやくステラの笑いが治まった頃、二人は集会場で朝ご飯を食べていた。
肉を頬張りながら話を切り出すステラ。
「そういえば…ケニ今日の依頼忘れてないでしょうね?」
「おう!覚えてるぜ」
返事したケニーはもう防具は脱いでおり、村の一般的な服に着替えていた。
「あんた…もしかしてだけどさ…」
ちらっと風呂敷に目をやるステラ。
「あれ着て行くつもり?」
「おう!」
質問に即答するケニーにステラは呆れた表情になった。
「…かない…」
ボソッと呟いたステラにケニーは聞き返そうとしたが、その瞬間 『バンッ』と机を叩き ステラが立ち上がった。
「絶対行かない!あんなダサい防具着られたら一緒のパーティーのあたしまで笑いものじゃない!前まで着てたランポスの防具はどうしたのよ?!」
ランポス防具の耐久力は イャンクックの防具の耐久力とは格段に落ちるが、今のステラにはそんなコト関係なかった。
「…売った。」
ケニーの一言にステラは椅子にへたり込む。
「あんたお留守番。」
冗談だろうと思ってたケニーだったが、便所から帰ってきた時にはステラの姿はなく、受け付けのお姉さんのベッキーさんから別パーティーと共に依頼先に向かったと伝えられる。
そして今に致るのである。
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