一晩の願い事

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大地「あの…僕たち、付き合ってるんだよね?」 自分でも馬鹿なことを聞いたと分かり、赤面した。そうではない。 彼女はふふ、と余裕そうに笑った。 友里「付き合うのは一日だけの約束よ。」 大地「けど、まだ24時間たってないよ。」 そんなことが言いたいのではない。 友里「ヘリクツね。」 大地「君はやっぱり幽霊なの?」 これも違う。言いたいことは別にある。 友里「でも、幽霊はキスしないでしょ?」 そう言うと友里は自分の唇を大地の唇にそっと重ねた。 友里「ね?」 唇を離した友里の頬は真っ赤だった。 大地「一日だけじゃなかったの?」 友里「まだ24時間たってないよ?」 大地「ヘリクツだよ…」 大地はホッと息をついた。 友里「でも、お別れね。」 大地はドキッとした。 大地「どうして?」 大地は焦った。まだ言いたいことを言えてない。 大地「…僕は」 友里「一晩だけの願いだから…それにもう未練はないから。」 大地「僕は…」 ───もっと一緒にいたい。 最後にキスをして、また同じように少女は消えた。
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