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むかしむかし、この世界には13人の王様がいました。
その中の一人はこの世界はどうすればもっと良くなるのだろうといつも考えていました。
自分だけでは考えが浮かばず、その王様は自分の家臣に尋ねました。
「どうすればこの世界……この星に生きる者達はより良く生きられるだろうか」
それに一人は、「ならば、争いを無くしてしまえばいいのでは?」と答えました。
それに王様は「我もそれは考えた。だが、争いを無くしてしまえばそれはたいそうつまらない世界になってしまう。それではより良い世界とは言えまい」と言いました。
そしてもう一人は、「ならば、リリンを滅ぼしてはどうでしょうか?」と答えました。
それに王様は「それは出来ぬ。あの者達はまだ先の未来がある。それに、粛正なら先の大洪水で十分であろう」と言いました。
結局、話はまとまりませんでした。
それでも王様は考え続けました。
けれど、考えても、考えても、言い答えは見つかりません。
ある日、王様にお客様が来ました。
とても綺麗なお姫様。黄昏の姫と呼ばれる7人のお姫様の一人です。
その人に王様はどうすればより良い世界になるか尋ねました。
するとお姫様は言いました。
「なら、王様が幸せになってはどうでしょう?」
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