入学式

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ネルがグリードに言った瞬間。アリスは額に冷や汗を流しながら、フェルの手を握って走り出していた。 「グリート~後は任せたわよ」 アリスは、グリートにグッと親指をたて、後はまかせたと言った顔で逃げ出してしまった。 「おい………。ふぅ~。あそこで今現在、水矢の呪文を唱えているのが、俺達と同じ三年生のクリアス=ガーネット 水(リース)科。全ての科の中で一番の魔力の持ち主だ」 グリートが肩にある大剣を取り出して構えると、 「グリートさん……もしかして"雷大剣グリート"ですか?」 ネルが目を輝かせてグリートに言った。 「あぁ。俺は三年生雷(ライン)科。一応、この学園ではアリスの次に強いらしいな」 グリートはネルを振り向いた。ネルの方は、今の危険な状況に戻り、顔を青ざめながら、真っ直ぐ前を向いていた。 「って言うか、1、2、3、45本!?無理。死ぬ。あんな多い水矢見たことないよ」 ネルがグリートに慌てながら言っていると― 「暴走したらあいつ止まんないからな。ネル君!あいつには身長の事はタブーだ!分かったな!」 グリートがネルに真剣な顔で言った。 「は、はい……って言うか……(クリアス先輩って、怖いです)」 ネルは返事をしてから心のなかで思った。
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