3人が本棚に入れています
本棚に追加
黒い霧がかかり、手の届く先すら見えない。
光りなど少しも無い暗黒と、歪んだ空気が充満する空間にスカーは立っていた。
「これでよかったかしら?」
混沌の渦巻く空間に彼女の声が響く。
しばらくすると何も無かったはずの目の前に親指ほどの青い炎が現れた。
炎がスカーの問に答える。
「あぁ、お前の運命もこれで変わる。」
そう答えると一瞬で青い炎はスカーを包み込む。
そしてこの空間すら埋め尽くすほど広がった。
「これで血の呪縛から私は解放される。
彼の命と引き換えに私は自由になれる。
お母様の呪いからやっと…」
最初のコメントを投稿しよう!