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家内になんて言おう…,どんな顔をしたらいいんだろう…,泣き顔見せたら不安になるかな…。考えている間に家内のところに着いた。家内は目が覚めていて,泣きながら「私の…悪性じゃったんじゃろ…」医師の事前の説明の中で,手術はだいたい4時間,悪性の場合はもっともっと長くなるということを聞いていたそうだ。薄らいでいる意識の中で絶望を一人で感じていたんだろう…。
今日のところは,まだ麻酔も完全に醒めないし,帰っていただけないですか?と看護師。術後の患者がいる部屋は,ほかにもたくさんの患者がいて,医療機器が置いてあり,一般の人は本当は入ったらいけないそうである。病室に戻って一緒にいるつもりでいたが,病室にも戻れないという。
病室に戻って一緒にいるつもりでいたが,病室にも戻れないという。
家内の顔を見た。「今日はもう帰って。ありがとう。お父さんお母さんによく言っといて。私は大丈夫じゃけん」
これほど後ろ髪を引かれることは無かった。泣いている家内を置いてその部屋を出た。
車に乗り家に戻り,両親に話をした。愕然とし,泣いている両親に話をした。
子供らの顔を見た。涙が止まらなかった…。
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