聖水

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「それで君は、近くにあった石ころで彼の頭を殴りつけ、撲殺したということだね?」 「ええ、そうです」  警視庁鼻曲署、取調室。ホモカップル殺人事件は、敏腕刑事マヤさんの容疑者への熱心な説得の末、幕を閉じようとしていた。   「ボス……、今回はまったく悲しい事件でした。被害者の回りくどい言動がアダとなった」  逃亡していた容疑者を捕らえたグラタン刑事は、下唇を噛み締めながらボスこと捜査一課係長に事件の顛末を報告する。 「そうか……。ホシには「慣れるとなかなかいいものだ」と伝えておいてくれ」 「わかりました」  ボスは窓のほうまで歩み寄り、ブラインド越しに外の景色を眺める。その哀愁を帯びた背中は、グラタン刑事が惚れ惚れするほどであった。 「こんな日でも、太陽は眩しい……」  ボスの背中に敬礼し、グラタン刑事は係長室を後にするのだった。 「行ったか……」  ボスは、熱心に外の景色を眺める。その目には、なにが映るのか。 「そして女子高生の裸体は、太陽よりももっと眩しい……」  ブラインド越しから見えるマンションは、ボスにとって絶好の覗きスポットであった。 熱血刑事ドラマ・太陽にポエム! ―完― エロクラZの日記から転載
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