1🎀 寂しがり屋のライオン

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そんな高校を入学してから、2ヶ月と少しがたった。 やはり… クラスのみんなと話したことがない。 仕方ないけどさ。 俺はそういうことを考えていると気分が悪くなり、授業をさぼることにした。 授業を出ず、学校探検する。 中には先生らがいるから、外を適当に歩いてみるだけだけど。 この学校は校舎が3つある。 まず俺たちのクラスがある本舎。 美術室や、音楽室がある芸術舎。 そしてパソコン室や、理科室などがある技術舎。 芸術舎は、2つの舎と離れていたため、そこの後ろ辺りに行ってみた。 するとそこには… まるで、黄色の絨毯。 タンポポの草原が一面にあった。 その中心に…一人の女子がいた。 髪は短く、肩にかかっているかいないぐらいだろう。 少し金髪混じりの色をしている。 そして… タンポポの前で見せる笑顔。 特徴はそこまでないのだが…なぜか印象に残った。 まるで…その場に咲いているタンポポのようだった。 俺はゆっくり歩いて近づくと、彼女も俺のことに気付いた。 ――少し固まる。
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