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『兄さん…どうして…どうしてなの!?』
雷鳴は動く事ができなかった。
刀と刀がぶつかり合う音…
あちこちで悲鳴と叫び声…
その中雷鳴の視界には、兄雷光の姿が写る
「ふ…ふはぁっ…はぁ!!」
「(どうして…仲間なのに…なんで…)」
心の中で言った。仲間同志の戦い、周りは血の海、そして斬られて動かない人達
「どうしてなの!?」
雷鳴は動く事が出来なかった。目の前で雷光が仲間を斬り、そのさいに返り血を浴び、狂ったような顔して、雷鳴に近いて通り過ぎた。
「…雷光が皆を…殺した…?」
雷光がいなくなってから直ぐに、辺りから焦げる臭いがしてきた。清水家が燃えているのだ、辺り中が火の海になった。
「はっ!!黒我聞!!」
要約足が動いた。走りながら自分の部屋まで行き、黒我聞と数珠を持って、清水家から逃げ出した。
「はぁ…はぁ…(どうしたらいいの…誰か教えて!!)」
どれくらい走ったのだろう、今何処なのかすら分からない、ただ走って、ただ走って、何度も転びながらも、片腕に数珠と背中には、長刀黒我聞を背負いながら走った…
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