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最初は気付かなかった。
だが、戦いの最中からわかったが、圧倒的な威圧感を漂わせていた。
真澄は自分の腕には自信のある方だ。
女性ながら、天真正伝香取神道流の入門を特別に許され、剣術の中で小太刀術を学んだ。
人の何倍も努力し、気がつけば、男性でも道場内でも小太刀で彼女に勝てる者は師匠以外居なくなった。
が、目の前の男には勝てる気がしなかった。
どんな技を繰り出しても返され、逆に相手の刀で切り裂かれる。
真澄のこめかみの辺りから一筋の汗が伝う。
(私は小太刀を抜ける?この男に本当に勝てるの?)
緊張と不安で一杯になる。
真澄は無意識の内に小太刀の柄を握る。
真澄は心底怖いと感じた。
ざっ
黒頭巾が一歩踏み出した。
(来る!!)
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