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真澄は盛重に才能を見込まれ、特別に小太刀と体術、手裏剣等の一部を学んだ。
「まあなんにせよ、真澄よ。あの二人が何故狙われているのか突き止めねばな…」
盛重は言った。
二日前、真澄は二人を神武館に運んだ。
八重は熱を出し、そのまま意識を失った。
医者に見せたが何とか命を保っていた。
その後、近くの森で町の者が遺体を二体発見した。
一人は若い侍だった。
全身滅多切りされていた。
もう一人は女性で八重より若い二十代の女性だった。心臓を一突きされて絶命していた。
奉行所もやって来て調べたが身元の解るものは無かった。
ただわかったのはこちらに住む人間ではない。
しかも二人が着ている着物はいい上質のものであった。
何処かの高貴な武家の出かと真澄は思った。
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