旅立ち

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「しかも、この鏡…金で出来ているの?」 真澄は驚いた。 鏡が金で出来ていた。 色褪せることのない眩い光を輝きを静かに発していた。 「ええ、この鏡はご主人様が肌身離さず持っていたものです。後、神主様はこう言いました。」 『もし、私に何かあった時は慎之介にこれを託す。 そして…これを手にしたなら日光に行け。』と 「日光…何故そんな所に。一体何処に行こうとしてるの?」 真澄は八重達に問う。 「日光の…東照宮です。」 「東照大権現様の所か。」 盛重はそう言った。 (徳川家康を祀る霊廟…何故この子達は行かねば成らないのかしら。) 真澄は慎之介を横目で見る。 慎之介は下をずっと見ていた。脅えているようだった。
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