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暫く沈黙が続く。
「日光だけなら、お手伝い致そうか。」
盛重が言った。
「困っている者は放って置けぬ。しかも幼子を狙う不届きな輩もいる。どうだ真澄、慎之介殿に同行し日光に行かぬか。」
盛重は真澄に提案をした。
「はい、是非とも同行させて下さい!」
真澄は迷うことなくきっぱりと承諾した。
(このまま退くのも後味悪いし、あの五人も気になる。何でこの子が狙われているのかも知りたいわ。)
真澄は慎之介を見る。
八重を見て、不安で泣きそうに表情になっている。
「慎之介殿。よろしくね。貴方は必ず守るから。」
真澄はにこりと微笑む。
「うん…こ、こちらこそよろしくお願いします。」
慎之介は頭を下げる。
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