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(行くわよ華燕。今日もよろしくね。)
真澄は腰の刀に手を掛けた。
腰には二刀差してある。
一つは普通の長い打刀。
もう、一つは小太刀である。
華燕と呼んだ刀は小太刀であった。
「死ねやあー!」
入れ墨の男が斬りつけてきた。
しゃっ
真澄は刀を避けた。
そして、刀の柄で入れ墨男の手を叩いた。
がんっ
「い、痛ぇー!」
入れ墨はあまりの痛さに刀を落とした。
真澄は入れ墨男の手首を掴む。
それを肩の高さまで上げる。
どんっ
「ぐふっ…」
真澄は小太刀の柄頭で脇腹を思いきり打った。
柄は肋骨の辺りに当たった。
「うほっ…ごほっ…」
入れ墨の男は地にひれ伏し呻く。
「なっ…糞がっ!」
坊主頭が槍で真澄に突いてきた。
びゅん
鋭い突きが彼女を襲う。
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