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『僕は響ちゃんが好きなんだっ!!』
――――…結が……響兄を……―――……。
告白の場面を見てしまったのはつい三日前。俺が聞いていたなんて、二人は当然知らない。
結の告白を聞いた俺は動揺して、すぐに部屋にひきこもってしまった。だからその後、響兄がどうしたのかまではわからない。
「……知りたくない……。」
似てるけれど似てない二人は、同じ人を好きになったのだ。
コンコンッ……かちゃっ。
「悠ちゃん!着替えおわった?そろそろいこ??」
「………っ!あ、うん。もうちょっと待って」
「うん。廊下で待ってるー」
「ありがと」
あの衝撃の夜から三日たったけど、結は変わった素振りはちらとも見せない。
それは……響兄も。
胸が、きしんだ。
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