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久野とはあの後別れて普通に午後の授業をうけた。
久野は部活があったので、俺は結と二人で帰ってきた。
結との話はほとんどホテルについて、だった。よほど嬉しいらしい。だが久野が一緒にいけないのは残念そうだった。
その日の夜。
「はぁ~……ホテルか…」
久野に隠し事がなくなったのはすごくよかったのだが、結局三人でホテルに行くことには変わりないのだ。
三人で外泊なんて久しぶりで、すごく嬉しいハズなのに………。
(ちょっと…憂欝かも)
今の状態で、というのは気まずい。どうにも複雑だ。
『僕は響ちゃんが……』
「……………。」
一人でいると、悪いことしか考えない。
「俺だって……好きだよ………」
こんなことを呟いたって気持ちが届くわけじゃない。
さらに大きなためいきを吐きそうになったとき、コンコンッとドアをノックする音がした。
「はい?」
こんな時間に…?さてはまた結がホテルの話でもしにきたのだろうと思い俺はベッドから起き上がった。
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