18歳。

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18歳。

社会人にしてバンギャ人生を謳歌し始めた私は、1つ悩みを抱えていた。 どうすれば、同じバンドを好きなファンの皆と仲良くなれるのかな? 何だか皆、コスプレとかしてて怖そうに見える。 ラルク派の「あの人」は、私よりも早くバンギャデビューをしている事を知っていたから、よく電話で相談にのってもらってた。 「おーい。生きてるかい?」 いつもの様に電話をすると受話器の向こう側で、彼女は声を殺してククッと笑った。 『生きてるけどさ、何で私に電話くれる人全員その質問なわけ?』 どうやら、連続で同じ事を言われているらしく、今度はさっきよりもはっきりと笑い声が聞こえて来る。 山梨から上京して大学に通っている彼女は、慣れない独り暮らしで大丈夫なのだろうか?と心配する友人が多いのだろう。 「放っておくと、孤独死してそうなんだもん」 『酷いなぁー。私そんなにたよりないか?』 ちゃかして答えた私に、本気でむくれるのが可笑しくて、今度は私がクスクスと笑う。 「頼りない頼りない。だから、棲息地確認させて?」 ライブの予定も無くて、暇な週末の休みを手に入れてしまった私は、ただ、一緒に遊んでくれる友達が欲しくてお願いしてみた。 通常なら、書き入れ時の土日に休みなどもらえない。 5月は新茶のシーズンで、丸々1週間休みが貰えなかった。 だから、特別に休んでも良いと言われたはいいが、ライブでない休みなど嬉しくない。 苦肉の策で考え出したのが、まだ遊びに行った事が無い彼女の家にお邪魔する事。
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